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■ペンのメンテナンス

バルーンのコラムなのになぜかペンに付いてのコラムがやたら多い気が…。
いやいや、気にしない、気にしないぞ!

黒ペンのメンテナンス
過去のコラムでも黒ペンの中に除光液を入れて薄めるというメンテナンス方法を紹介したのですが、今度は私が中心に使っている2種のペンのメンテナンスを紹介します。

《乾きまペン》
ツイスターズ2010にて全国的に名前の知れ渡ったこの最強クラスの黒ペン。今後ツイスターに広く普及していくと思いますので、先駆けてメンテナンスの方法を。
撮影に使ったペンは3年前からずっと補充して使っている為、かなり小汚いペンですがご了承下さい。(Syanはペンのフタを噛んで開けるクセがあるので特にフタは…。)




まずキャップを外します。えっ…?そんなの当たり前だって?

では次…。




乾きまペンのふたはなぜかこの様に少しだけ欠けている形をしています。

これを疑問に思ったアナタ!これには意味があるのです!




ザワ…ザワザワ……




ゴゴゴゴゴゴ…




カチッ!

なんとフタの欠けた部分がペン先のスリットにしっかりはまり込みました!

そう!フタの部分はペン先を抜き出すための道具の役割も兼ねていたのです!

……そんなの知ってたって…?
Syanはこれに気づいたとき、かなりテンションあがりましたヨ。




そのまま軽く上に引き抜くとスルっと芯が抜けます。




ここで出てくるのは乾きまペン用の補充インキです。

なんと3本も入って\150というリーズナブルなお値段!

放置してても乾きにくい乾きまペンは、揮発でのインクの乾燥による消耗がほぼ無いので、使用頻度の高いsyanでも1~2ヶ月に1回補充するだけで十分だったりします。




補充インキの先端をポキッと折って、本体に注ぎ込みます。
ギュッ、ギュッという感じで補充するのですが、急ぐと溢れ出るのでゆっくりとやってください。

※この時、手などを汚す可能性があるのでペンをティッシュで包んみながら作業するおくことをおすすめします。




しっかりと注ぎ込んだら、さっき取り外したペン先を差し込んで完了です!




なんと!まるで新品!まるで別物!

ってどう見ても別物ですね。はい。

syanのは未だ「潤芯」なのですが、3年経過後の今もなかなか壊れる気配が無いのでしばらくは使い続ける事になりそうです。

メンテナンスの手順は、コマ割で説明してるのでめんどくさそうに見えますが、実際には1,2分あれば終わってしまうので、手軽に補充ライフを楽しんでください!






白ペンのメンテナンス
《エディング-ホワイト》


ペンを求めて数千里…その2で紹介した白ペンの現状最強候補、エディングですが、色々とクセもあるペンなので扱いと付き合いが難しいともよく聞きます。

今回はこれのメンテナンスなどを…。



エディングのペンは、不透明な顔料タイプで液が出にくいため、先端をトントンする頻度が高く、写真の様にペン先がつぶれてしまうことが多いです。

大体の場合、中のインクを使い切る前にペン先がつぶれてだめになってしまうので、エコ&長持ちする使い方の紹介です。




まず新しいエディングのペンを用意します。




ペン先を外すので、赤矢印のところを手や工具で回して外してしまいます。




こんな感じの中身が出てきました。




緑色のプラスチックの部品の下に、薄い金属の部品があるのでそこを、



ラジオペンチなどで回します。非常に薄くて柔らかい部品なので力を入れすぎないように気をつけてください。

取り外した部品は手荒く扱うとさらに分解されてしまうので、取り外したらそっとどこかへ避けておいて下さい。




外すと中にインクが入っていますが、実はエディング、本体の60%位しかインクが入っていないのです。
なみなみでも困りますが、あまりに少ない!これがPOTECHIの法則か!

ってことでペンの代替をする前に、古いペンからの世代交代 ことインクの受け渡しをしましょう。




古い方も上記と同じようにキャップを外して、古い方のインクを新しい方へ補充してあげます。
ペン先のつぶれ具合にもよりますが、大体中身は残っています。

これは床や手を汚す可能性が高いので、ビニールの上で作業、手はティッシュやゴム手でガードしてください。
筒の中には小さな玉が入っていますので、あまり急角度で傾けるとコロコロ、チャポンと新しい方へ移ってしまうので、角度をつけすぎないように気をつけてください。跳ねますし。




液を補充したらキャップを取り付けます。

(とことんマクロが苦手なデジカメだなぁ…。)




しっかりと押し込んであげて下さい。




装着したらインクの補充は完了です。

次は筆卸しをします。




ペン先を床につけたらそのままグーっと押し込む感じでしばらく待ちます。
ペン先をつけたたまま本体を上下すると待ちが短くなります。




5~10秒ほどすると一気にインクがどば~っと出てきます。

エディングで「出にくい」という方は、ペン先を何度もトントンやってインクを出そうとしてる傾向があり、それは間違いでは無いのですが、この用に軽く押しつけたままでも十分なのです。
インクが不透明な為、おそらく粘度も高く、どれだけ振っても、トントンやっってもインクの流れる速度は決まっているので、
少し気持ちを落ち着けてしばらく待つことが重要なのです。




そしてもう一点重要なのが、このあとの処理。

仕組み的なものなのか、インクの性質なのかは分かりませんが、上のやり方でインクの通りをよくするとその後も一定量があふれ出すように出てしまうのです。このとき、インクのキャップを下にして置いておいたら悲惨なことに、キャップの中へインクが貯まっていて、蓋を開けたら バシャー! なんてことも多々あります。というか結構やらかします。

なので通りをよくした後は、余分なインクを一度ティッシュなどで軽く拭き取り、その後の保管もキャップを上にしておくことでこの問題をクリアすることが出来ます。

といっても、エディングは頻繁に通りが悪くなるため、1本を頑張って使うんじゃなくて、数本をセットしておき、インクの通りが悪くなったら別のに変えることでスムーズに使うことが出来ます。


ペン先をトントンやりすぎなければ、ペン先のつぶれでペンの寿命が短くなることは減りますが、エディングはフタにインクがこびり付いてしまらなくなったり、乾いてしまったりと他の要因でもペンが寿命を迎えることも多々あります。

だけど、

「だめなペン、使いにくいペン」

としてしまうのではなく、どうやったら活かせるか、どうやったら使いやすく出来るかという風に頭を使うと、メリットのみを享受したまま使うことも出来ますよ。

ペンを使うことで出来ること、広がる世界は無限大です。

絵を描く=アート=芸術に通ずるものがあるからこそ、その為の道具もきちんと理解して使いこなしているかどうかというのも、その人の作品や作風にもつながってくると思います。

そして旅はまだ続くのでした…

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