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■ペンを求めて数千里…〈その2〉

長い間理想のペンを探し続けてきました。その答えは…先人達の歩いてきた道の先で見つかりました。

〈最適なペンを求め…〉
バルーン歴と同じくらいの歴史をもつペン探しの旅もここで終焉…?一つの結論と到達点を記してみます。

黒ペン
「潤芯」 じゅんしん…ジュンシン…junshin…#%&$*-。
あなたはこの名に心当たりはないだろうか…?

おそらく最強ランク、黒ペンの一つの終着点だと思います。

まず、潤う芯という名の通りめっちゃ潤っています。
インクが特殊らしく、2週間キャップをしていなくても乾かないインクで、更にバルーンの上にべたべた塗って表面の粉を吸着しても乾くことなくサラサラと書けてしまいます。
しかもバルーン1本を全部塗りつぶしても割れることのない安全性と、色むらの無さ、替えインクも安く2年経った今もずっと同じ物を使い続けられるコストの安さも魅力的です。塗ったあとに「ふぅ~」っと息を吹きかければ2秒ほどで乾いてしまう速乾性!
さらには不透明性ではありますが、カラーバリエーションも揃っています(後述します)

「you!迷わないでこれに決めちゃいなよ!」
という感じでツイスターに一押しのペンなのですが、いくつかの欠点もあるのでそれも理解して使って頂けるとより活用できると思います。

欠点としては凄く綺麗に色もノリ、サラサラかけるのですが、逆にこすると結構サラサラと落ちちゃいます。目や口などの一部を書く分には問題ないのですが、広い面積を塗りつぶす時や、作った作品を口に入れてしまうような子供に渡す時は、このペンで書くのは厳禁です。後述するシャーピーのファインポイントが色落ちしにくく、ペン先の横腹で広い面積が塗れるので、その場合にはそちらを使って下さい。
またちょっと太めなので、細い線には向いていないので細い線の時にはシャーピーがオススメです。
そして、ペンの本体が太いと言うこと。カラーバリエーションも豊富ですが、全部揃えるとペンケースがパンパンになってしまいます。なので、よく使う黒や赤以外は本体の細いカラーペンを用意しておいた方がいいでしょう。そもそも赤、黒、白以外の色はあまり使う機会もないですし…。

そうそう、潤芯にはとある裏技が…。
上で「結構サラサラと落ちてしまう」という欠点を上げたのですが、それを逆手にとって、「油性なのに書き直しが出来るペン」でもあるのです。
普通にこするとサラサラ落ちた後にも薄く黒いラインが残りますが、これを水を含んだ物でこするとなんと綺麗に落ちてしまいます。乾いた布でしっかりこすっても落ちるには落ちるのですが、摩擦でバルーンが割れることが多いので、水は落とすための方法ではなくて潤滑油としての役割を持たせています。
野外で水はあまりないと思いますが、汗をかいたペットボトルや、バルーンシャイン(普通の人は常時持ち歩かないか…)、相手に見えないようにこっそり使うならツバなど、結構それなりに入手できます。 もちろん書き直しがないようにするのが一番ですが、こういう小ネタは色々と役に立つので覚えておいて下さい。

量販店や文房具屋さんを捜しても普通には売っていないのですが、シャチハタ製なので取り寄せをしたら結構簡単に手にはいると思います。その時には替えインク(3本入り=1本辺りでも結構持ちます)も頼んでおくのがオススメです。
ちなみに赤ペンの最強も「潤芯:赤」ですので、そちらも是非入手して下さい。


※潤芯は2009年に製品名が変わり
「乾きまペン」
という名前になりました。

潤芯:黒(丸芯)


替えインク(かなり持ちます)



潤芯:カラーセット
細ければ…細ければ…

エディング
探し求めていた伝説の白ペンは、偶然見つかりました。2006年のツイスターズ会場のJAMルームでゲスト講師のエド・チーさんとJAMしていたところ、不意に取り出した白ペンでさらさらっと顔を描いてしまいました。
「エッ!?」
あっけにとられている僕を不思議そうな目で見ています。
その時にもう一人「エッ!?」という声が!
ナランハの方もその現場を見ていたのです。
たしか中嶋社長だったと思います…?

なんとその場でエドさんからペンを借りるとメーカー名とペンの名前をさらさらっとメモしていました。
ツイスター達が白ペンを探し求めていることをもちろん知っていたナランハでは直輸入を検討して下さるとのこと!
そして時間はかかりましたが、ナランハの店頭でなんと売り出すことになったのです。その名も

「edding 750」

『バルーンで作った作品に色をつける、油性のマーカーです。通常のペンでは、ゴム風船に良く色が乗らない、また通常の油性のペン等ではインクがバルーンの表面を溶かしてしまい、すぐに割れてしまうなどの問題があります。ナランハでは、世界のプロよりアドバイスを受け、「エディング750」をゴム風船に書くためのペンとして選びました。
 「エディング」は、様々な用途のペンで世界に知られるドイツのトップブランドで、日常の用途のみならず美術関係のプロにも広く使われています。油性のペンではありますが、通常に比べて圧倒的に割れることが少なく、大量に広い面を塗らない限りほとんど割れることはありません。また、しっかりとした透けない色のインクを使っているため、白やピンクなどの明るい色を、黒や青などの濃い色のバルーンに塗ってもしっかりと発色します。』〈ナランハバルーンカンパニーHPから一部抜粋〉

もう語ることは何もありません。まさに究極とも言えるペンです。
ペンを求め〈その1〉での理想のカラーぺンの条件の
1,割れない
2,透けない
3,色が豊富である
4,出がいい

の「色の豊富さ以外」の項目を満たしています。インク出に関しては何度もバルーンに書いていると表面の粉を含んで出が悪くなることもありますが、定期的にペン先を堅い物の上で押してケアしてやることでその問題も回避できます。

残る問題の色の豊富さですが、こちらも下の項目の「シャーピー」で一緒にクリアされています。

これでいいんじゃない!と思う方もいると思いますが、実はsyanはエディングは白を常時3本くらいと赤と黄色しか持っていません。なぜなら…
白、赤、黄色以外の色は「黒、青、緑」
この濃い色を、濃い色地の重ねて描いているキャラクターなどが皆無だということです。濃い色地の上には淡い、明るい色地というのが常識なのでまず使うことはないです。
また、後述するテクニックでどのカラーも不透明色を作り出すことが出来るからです。


シャーピー
ナランハがエディングと同時期に輸入したのがこちらの
「シャーピー」
です。
『「シャーピー」ブランドは、アメリカを中心に世界で最も普及しているブランドの1つです。体に優しくてにおいも少なく、速く乾き、耐水性に優れ、時間によって色があせてしまうことも少ない高性能インクが使用されています。ペンとしての基本的性能は非常に高く、ゴム風船のみならず様々な用途にお使いいただけます。』〈ナランハバルーンカンパニーHPより一部抜粋)


上記で紹介されているように、アメリカ国民の80%が使うごくごく一般的な家庭用のペンだそうです。体や自然に影響が少なく、色数も豊富で、あちこちで使われているそうです。
最近は量販店などでもシャーピーを取り扱い始めたので店舗にもよりますが、意外に身近なところで手に入ったりしてしまうのです。
ペンの形状により、
・キャップの外れるファインポイント
・ノック式のリトラクタブル
・小さく、色数が最も豊富なミニ
他にも色々ありますが、バルーンではこの3種あれば事足りると思います。

・ファインポイントはタッチが優しく、ペン先も結構出ているので、まっすぐ書けば細い線、ペン先を寝かして書けば太い線などの用に太さの使い分けやべた塗りがしやすいです。また単純な構造なので壊れることがなく安心して長く使えます。ただ、キャップなので一手間かかります。
赤と黒はメインである潤芯の他にこれもたまに使います。

・リトラクタブルはノック式なので手軽につかえ、キャップをなくす心配もありませんが、ペン先が本体から出てくる構造の為、ペンの横腹を使ってのべた塗りなどが難しいです。先端がやけに尖っていてバルーンを差し割るので、買ったらまず先端を堅い物の上でちょこっと潰しておくといいです。また、構造上壊れることが多いので、予備を買っておくと安心できます。
syanは主にこのリトラクタブルをカラーのメインに使っています。

・ミニは右で紹介している色を合わせて20種と実は一番色数が多いです。またリングやひもに通しておくと手軽にまとめることが出来るので、色のレパートリーとして、予備としてある程度の色をまとめて持っておくと良いかもしれません。
欠点としては、金属リング部分と本体とが取り外し出来る構造になっているので、まとめておいても1本だけリング部分が外れて行方不明になってることがあるということでしょうか…。
上記のリトラクタブルは不意に壊れることがあったり、あまり使わない色も持っておく必要はないので、syanはこのミニを10本くらいだけ持っています。


量販店などでも手に入らないことはないのですが、置いてある店舗や色の揃った店舗はあまりないので揃えるなら

「ナランハバルーンカンパニー」http://www.naranja.co.jp/balloon/index.html

の「その他のアイテム」の所に取り扱っているので、バルーン注文ついでに頼むといいと思います(サクラかっ!)
ただし、ミニは取り扱っていないので根気よく探すか、身近な店舗で発注して下さい。


シャーピーファインポイント


シャーピーリトラクタブル



シャーピーミニ


潤芯:カラー
上記したように、カラーペンの最高峰の一つでもありますが、なにせ本体が太いので鞄に空きのある方向けです。
色のノリもいいのですが、なにせカラーをべた塗りするような作り方は僕は取り入れてないのでここまで太くなくてもいいかな…?
でも憧れます。細いペンでないかなぁ…。



《重ね塗りテクニック》
重ね塗りテクニック
エディングは不透明ペンですがカラーバリエーションが少ないです。そしてシャーピーなどはカラーバリエーションが多いですが、透明ペンです。その両方を活かしたテクニックです。
まずエディングの白で描いたら、しっかりと乾かします。
しっかり乾いたのを確認したら(乾く間他の部分を作ってると○)その上にシャーピーや潤芯などの透明ペンを重ね塗りします。 
そうすると、不透明で明るい色が描けました。
単純で簡単なことなのですが、これをやれば不透明ペンを無理に探す必要もないので、あるペンで色々な模様を作ることが出来ます。

《ペンの跡を消すには…》
イレイザーテクニック
ペンを扱っているとよく、手にペンがついたりあちこちに付くことがあるとおもいますが、その時はメイク落としシートがオススメです。
ウォータープルーフなどの耐水性のメイクも落とせる物ですと、鼻を突くような溶剤の臭いがするように、油性のペンもしっかりと落としてくれます。
ペンのコラムその1で紹介していた除光液は爪用なのでお肌には優しくないですが、メイク落としシートなら肌用なので、インクを落としたあとにはお肌つやつや☆になること間違いないです。
是非鞄に一つメイク落としシートを。

※右の写真は適当な写真です。別にオススメのシートではありません。
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